ロゴを制作する際に前もって決めておきたいのが、ロゴのカラー₍色彩₎です。通常はコーポレートカラーを軸に制作し、カラーバリエーションをいくつか作っていくのが一般的ですが、起業したばかりの会社やスタートしたばかりサービスだと、コーポレートカラー自体が決まっていないケースもあるかもしれません。
今回はそのようなことも踏まえて、ロゴやコーポレートカラーを決める際に役立つ、色の持つイメージや効果について説明していきます。色選びにご参考ください。
【赤色】ロゴは情熱的で意欲的
■色が持つ効果
- アドレナリンの分泌が盛んになり、元気にさせる効果がある
- 自己主張を増加させる
- 心拍数を上げ、食欲増進させる
■色のイメージ
女性的、華やか、情熱、行動力、祝い、生命力、原始的、野性的、生きる、リーダーシップ
■赤色のロゴの例
「コカ・コーラ」
赤色の使用ポイント:炭酸飲料の弾けるようなイメージと、食欲増進の効果を表現しています。
「JAL」
赤色の使用ポイント:挑戦する精神・決意といったJALの原点・初心を表しています。
【橙色】ロゴは陽気と親しみやすさ
■色が持つ効果
- 気持ちを明るくなり、前向きな気持ちにさせる
- 健康的で躍動感、賑やかさを感じさせる
- 人に好かれ新しい出会いを運ぶ、人間関係をスムーズにさせる
■色のイメージ
活気、明るい、親しみ、暖かい、健康、庶民的
■橙色のロゴの例
「au」
橙色の使用ポイント:親しみを持って皆さんに使われる携帯電話のキャリアになるということで橙色が使われています。
「読売ジャイアンツ」
橙色の使用ポイント:活気のある球団で明るいイメージを訴求して多くのファンに支持されるようなカラーです。
「PowerPoint」
橙色の使用ポイント:プレゼンテーションのソフトウェアのため、賑やかさを感じ人間関係をスムーズにさせる橙色が使われています。
【茶色】ロゴは落ち着いた印象とリラックス効果
■色が持つ効果
- 安心感と心の安定をもたらし、怖れやストレスを軽減します
- 土・大地・樹木の色で、ナチュラルで自然をイメージする癒しの効果
■色のイメージ
安定、安心、生命の根源、リラックス、自然、落ち着き、堅実
■茶色のロゴの例
「上島珈琲店」
茶色の使用ポイント:コーヒーのナチュラルな色と、リラックスしてコーヒーを楽しんでもらう効果があります。
「patisserie TOKIWA」
茶色の使用ポイント:美味しい洋菓子・ケーキをゆったりと食べてもらいたという意図を表しています。
「CRAFTWORKS」
茶色の使用ポイント:建築、インテリアデザインということで、暮らしの安心感やリラックスできる空間の印象を与えています。
【黄色】ロゴは脳を刺激し、明るい気持ちに
■色が持つ効果
- 注意力を高める
- 神経を興奮させ気分が明るくなる
- 見かけより軽く見える
■色のイメージ
希望、幸福、明るい、にぎやか、知恵、かわいい、未来、楽天的
■黄色のロゴの例
「クロネコヤマト」
黄色の使用ポイント:猫のかわいさと、宅配便ということで注意力を高める黄色が使われています。
「イエローハット」
黄色の使用ポイント:カー用品チェーンですので道路を車で走っていても目立つことと、幸せなカーライフを表す黄色が使われています。
「Loft」
黄色の使用ポイント:Loftに置かれている生活雑貨で、明るく楽しい生活を送るという意味があります。
【緑色】ロゴはリラックスと安心感
■色が持つ効果
- リラックスの作用があり、安心感を感じられる
- 目の疲れを安らげる。(アイレストグリーン)
- 頭の回転や記憶を活性化させます
■色のイメージ
自然、安らぎ、安全、健康、平和、平等、新鮮、調和、おいしさ、堅実
■緑のロゴの例
「スターバックス」
緑の使用ポイント:リラックスして美味しいコーヒーを飲んでもらうために緑が使われています。
「ITO EN」
緑の使用ポイント:お茶の緑や自然のイメージと、リラックスする効果を表しています。
「XBOX 360」
緑の使用ポイント:ゲームをプレイするための頭の回転や記憶を活性化と紐付いています。
【青色】ロゴはリラックス効果と集中力の促進
■色が持つ効果
- 血圧を下げ、食欲を減退させる
- リラックス効果と集中力が生まれる
- 発汗を押さえる効果がある
■色のイメージ
知的、誠実、男性的、さわやか、涼しさ、几帳面、成功、活発、沈着冷静、信頼、常識的
■青色のロゴの例
「IBM」
青色の使用ポイント:コンピュータ関連企業としての知的なイメージや信頼性を表しています。
「伊藤忠商事」
青色の使用ポイント:グローバルな大手総合商社のイメージに合った知的、誠実、成功、信頼などの印象を与えています。
「LAWSON」
青色の使用ポイント:日常的に使われるコンビニなので、リラックス効果があり、さわやかで信頼性のある青が使われています。
【紫色】ロゴは高級感と上品な印象
■色が持つ効果
- 想像力を促進させる
- 記憶を活性化させる
■色のイメージ
高級、上品、カリスマ性、伝統、古典、美意識、神秘
■紫色のロゴの例
紫色の使用ポイント:東京都市圏勤務のOLをターゲットとした情報ポータルサイトのため、高級感と上品な印象を与える紫を使っています。
「ANNA SUI」
紫色の使用ポイント:女性向けファッションブランドとしての、カリスマ性や美意識を感じさせています。
「OneNote」
紫色の使用ポイント:デジタルノートアプリケーションという想像的なサービスと相性の良い色です。
【ピンク】ロゴは若くて可愛い女性的な印象をあたえる
■色が持つ効果
- 優しい気持ちにさせる
- 若くて可愛く女性的な印象を与える
■色のイメージ
かわいい、女性的、若い、幸福、やさしい、ロマンティック、メルヘンチック
■ピンクのロゴの例
「ゼクシィ」
ピンクの使用ポイント:結婚情報誌ですので、万人が見て女性的と感じるピンクを使用しています。
「Popteen」
ピンクの使用ポイント:ティーンエイジャーの女性向けファッション雑誌としての若さやかわいい印象を表現しています。
「ももいろクローバーZ」
ピンクの使用ポイント:グループ名にも「ももいろ」とピンクが入っていますが、女性アイドルの若くて可愛いいイメージにはピンクが合っています。
【黒色】ロゴは重厚で高級感があり気持ちを引き締める
■色が持つ効果
- 重量や気持ち的な重さ感じる
- 気持ちを落ち着かせ、引き締める
■色のイメージ
重厚、格調高い、都会的、上品、歴史、威厳、高級、神秘、力強さ、リッチ
■黒のロゴの例
「Apple」
黒の使用ポイント:Apple製品の高級感やリッチさ、都会的で威厳のあるイメージを表しています。
「SoftBank」
黒の使用ポイント:同じ携帯キャリアでも上記auの橙色の親しみやすいロゴとは違い、上品で力強い印象を与えています。
「FUJIFILM」
黒の使用ポイント:歴史があって威厳がある企業であることを黒で表現しています。
まとめ
いかがだったでしょうか?これまで漠然と受け止めていた色のイメージですが、心理的に人々に与えるさまざまな印象があり、また有名企業のロゴはそれらに企業イメージを重ねる形でデザインされていることがわかっていただけたかと思います。
色はブランディングにも関わる重要な要素なので、コーポレートカラーから企業のカラーについて決めていく際に上記のような事例を参考にしてみてください。